
会社を辞めたい理由はたくさん思いつくんだけどなー。
転職理由を考えるとき、文章や言葉にしようとするとすぐに詰まってしまった経験はありませんか?
わたしも転職活動をしていたときは会社を辞めたい理由はたくさんありましたが、転職理由を文章にするのは苦労した経験があります。
退職したい理由はたくさん思いつくけど、いざ転職理由って言われるとネガティブな内容ばかりになってしまい大丈夫なのか不安になりました。
それでも繰り返していくうちにコツをつかんで転職理由が原因で落とされることは無くなりました。
転職エージェントを利用して転職活動をすれば面接のフィードバックがもらえるので落ちた理由を教えてもらえるんです。
この記事では私が実践していた転職理由の考え方を3STEPでお伝えします。
現在の会社への不満が理由で転職したいと考えている人向けに書いています。
転職理由を考える全体の流れ
退職理由→転職理由→志望動機の順番で考えましょう。
時系列で考えることで一貫性が生まれ、説得力がある転職理由になるからです。
それぞれをバラバラに考えると人事部の面接官に辞めた理由と志望理由に繋がりが見えない場合が多いので、志望度が高くないと思われてしまいます。
本人は一生懸命考えたつもりでも、他にもたくさんの応募者を見てきている人事部ですから仕方がないです。
なので退職理由→転職理由→志望動機は一貫性を持って考えましょう。
退職理由
まずは今の会社を辞めたい理由を考えましょう。
辞める原因から転職する理由を書くからです。
退職理由が起点になり、転職理由を考えて志望動機につなげていくイメージです。
退職理由は大きものから小さいものまでたくさん思いつくはずです。
STEP1で説明するような方法でたくさん書き出してください。
転職理由
退職理由とつなげて考えましょう。
一貫性があると説得力が増すからです。
”人間関係の悪化”が原因で退職を決意したのに、転職理由が”キャリアアップしたいから”だと不自然です。
採用側も一貫性がないと理解できません。
退職理由と転職理由は一貫性を持たせましょう。
志望動機
なぜ応募先の企業でなければいけないかを考えましょう。
たくさんの企業の中から応募会社でなければいけない理由こそ大事だからです。
ネットに記載されているような浅い志望動機では落ちます。
キャリアアップが転職理由なら、なぜ応募企業ならキャリアアップを実現できるのか考えます。
自分が今の企業を辞める理由と応募企業でなければ達成できないことを明確にしてください。
それができれば退職理由→転職理由→志望動機が原因で落とされることはありません。
それでは具体的に転職理由の考え方を見ていきましょう。
STEP1:転職理由の原因となる現状の不満をあげる
退職理由は小さいものを含めるといくつもあり、どれが本当の退職理由なのか自分でもはっきりしないことがあります。
キャリアアップできないという不満でも様々な原因があるからです。
実績出しても昇格が早くならなかったり、部下を持たせてもらえなかったりしますよね。
なので以下の3つの枠組みで不満を洗い出して真の退職理由を見つけてください。
人間関係
最も多い退職理由になります。
業務内容や年収などは入社前に選んでいますが、人間関係だけは選べずミスマッチが起きやすいからです。
働く上司や同僚は選べませんよね。
人間関係が理由なら具体化して考えてください。
人間関係が不満→具体化の例
上司や同僚との性格の不一致→上司と自分の性格を明確に
仕事の価値観が合わない→自分の価値観と会社の価値観を明確に
恋愛のもつれ→これが真の理由だとしても別の理由が良いです
成果主義などによる社内の緊張感→自分の仕事の考え方
自分が嫌だと思うことを言うだけではいけません。
具体的に考え今の会社の何が悪くて自分のどういう部分と合わないのか明確にしましょう。
年収
転職理由が年収アップいう人も非常に多いです。
大体の条件が同じで同じ時間働くなら年収は高い方が良いからです。
今の会社の年収に対する不満を具体化しましょう。
年収が不満の例
年功序列
成果を出しても同じ給料
ボーナスカット
減給
しかしお金を退職理由にするのは面接官の印象が良くないので危険です。
採用してもお金を理由にまた転職してしまう危険性があるからです。
生活水準をあげようと思ったらいくらでも上げられるので、年収もさらに上げたくなる確率が高いですよね。
個人的には生活水準を上げたいから転職するでも良いと思います。しかし内定をもらうには面接での伝え方は変えないといけません。
キャリア
転職理由にはキャリアチェンジとかキャリアアップしたいという人も多いです。
ずっと同じ環境で働くと飽きたり、もっとスピード感をもって責任ある仕事がしたいと思うからです。
私が転職活動をしていたときはキャリアチェンジが退職理由でした。
今の会社は年功序列で将来のキャリアが見えてしまうし、人事制度は一個人の努力で変えられないので転職しようと考えてました。
キャリアが原因の例
昇格
昇進
職種の変更
仕事内容
休日の少なさ
残業の多さ
面接官へのウケが良い転職理由はキャリアを向上させたいというポジティブなものです。
しかし実際の退職理由は不満から生まれます。
ネットではネガティブな理由はポジティブに言い換えるというのが出回っていますが、面接ウケを狙う意味では当たっています。
無理やりポジティブにすると話していると、面接官は違和感に気付きます。落とすかどうかは能力次第になります。
STEP2:現状の不満を分類してみよう
STEP1で出した退職理由の候補を3つの視点で分類していきましょう。
転職理由になりうるものを選択するためです。
不満があっても自分で解決できたり、解決する努力が見られないものは、面接官から見ると印象が悪いんですよね。
この悪印象を防ぐための作業になります。
自分で解決できる不満
自分が行動すれば解決できる不満は何かを考えます。自分で解決できる不満を退職理由にしてはいけません。
面接官からしたら転職しなくて良いのではと思ってしまうからです。
例えば人間関係の不満
上司が部下に与える仕事の中で明らかに自分だけ多いことに不満を持っていて退職理由としたとき、それを解決する行動をしたか問いかけてください。
上司と話し合いをしたか?
なぜ上司は自分にだけ嫌がらせのように仕事を振るのか聞いたか?
実は将来の期待の表れではないのか?
それとも本当に嫌われているだけなのか?
だとしたら嫌われる原因はなんなのか?
深堀して考えていき、自分が行動すれば解決できる部分までやってください。
それでも解決できない場合は、転職理由に選んで大丈夫です。
退職理由の原因が自分ではコントロールできないことだからです。
会社に相談すれば解決できる不満
自分が行動するだけではできなくても会社に相談すれば解決できることもあります。
事前に考えていたり行動していれば、面接官に安心感を与えることができるからです。
面接官はせっかく内定を出しても辞退されるのを嫌います。
転職者が内定を辞退する理由の1つが、今の会社からの引き留めです。
退職を申し出たとき引き留めにあいます。このとき不満を聞かれ、会社が動いて不満を解消しちゃって内定辞退が起きるからです。
その不安を解消するために考えておけると、用意周到な人材だとアピールすることも可能です。
解決できない不満
自分の努力では解決できない不満であれば退職理由に選ぶと面接官も納得しやすいです。
不満を解決しようにも自分ではコントロールできないからです。
不満を解消するために行動したけど状況が変わらなかったり、決まった給料水準で上げたいけどあげられない不満が該当します。
具体例
急激な年収アップ
急激なキャリアアップ
単一キャリア前提の会社で職種変更
会社に相談しても解決しないパワハラ
自分ではどうしても変えられない、または行動したけど変わらないから転職したいですって言われると面接官も納得します。
解決できない悩みから転職理由を考えてみてください。
その中でもキャリアに関する悩みを選択するのがベターです。
なぜなら年収が低い状態は変えられないけど、転職理由にするとお金目的と思われ、再転職されるリスクが高いからです。
再転職しそうな人を採用しないですよね?
転職先の企業でなければキャリアを達成できないことが転職理由になればOKです。
STEP3:転職理由を文章にする
実際に転職理由を文字に起こしてみます。
脳内で考えているだけではまとまっていないことが多いからです。
考えてたことを話そうとしても途中で詰まっちゃうことってありますよね?
面接で一瞬でも沈黙の時間を作らないために文章で書き出してみてください。
私はエクセルに書いていました。
退職理由から転職理由を書く
退職理由を不満から考えているので、そのままの流れで書くとネガティブな理由になってしまいます。
一般的な年功序列の日本企業を想定して考えてみます。
例えば年収が低いことが退職理由だとして、転職理由は年収をあげたいからだと面接で話しても合格しないでしょう。
正直すぎるし、もし採用してもさらに年収が高い企業へ転職する確率が高いからです。
人事は採用したのに転職されるを嫌います。
それではネットで出回っているようなネガティブな理由をポジティブに言い換えるというのはどうでしょうか?
私はこの意見に賛成で、面接ウケを狙う意味では当たっています。
ではネガティブをポジティブに言い換えてみます。
ポイント
年収が低い→実績に応じた報酬
これは書類か面接で落ちます。
日本の多くの企業は年功序列なので年収は実績に応じないし、実績あげて昇格を目指してもマネジャー職は詰まっていますし新卒入社の社員が優先して昇格しやすいからです。
ここで言いたいことは、どんな不満でもポジティブにできるわけでは無いことです。
自分の思うままに不満を書き、退職理由と転職理由を考えてきました。
しかし大切なのは応募企業にある程度則した転職理由にすることです。
応募企業のことを調べて、退職理由→転職理由→志望動機をつなげて一貫性を出しましょう。
この時、年収が低いから→年収を上げたい→年収が高いからでは落とされるのは目に見えてますよね?
それでは最後にどうやったら志望動機まで一貫性があり、面接者を説得できる文章を書くことをできるかを紹介します。
志望動機につなげて書く
退職理由から自社の志望動機に納得感、説得力があると面接官は志望動機までの項目では合格にします。
何百人と採用しているので、志望動機を聞くだけで本当に入りたいかどうかわかるからです。
逆に薄っぺらい志望動機はすぐに見抜かれます。
ネットで出回ってるやつをベースに転職理由や志望動機を考えると、想像以上に似た志望動機になって感づくんだそうです。
人事の友人が言うには数をこなせば傾向が掴めるらしいです。
就職活動では半分以上がリーダー経験を語るらしいです。リーダー経験は有利だと就活本やネットに書いてますからね。
転職活動でも同じことが起きるとはなんか辛いですね。
私は応募企業の求人を読み込むことをオススメします。
求人の記載内容
対象となる人物
募集背景
詳細な仕事内容
年収などの待遇
勤務時間、勤務地
求人メッセージ
求人メッセージ、募集背景、対象者に記載されている内容につながる転職理由が良いです。
欲しいと思っている人物像に近い方が合格しやすいからです。
嘘をついてはいけませんが、年収など一番強い理由を話す必要もありません。
自分の不満を解決してくれそうな企業を見つけてください。
転職理由以外にも実績と能力も必要
ここまで転職理由の書き方をお伝えしました。
しかし面接の通過は転職理由や志望動機だけではできません。
中途採用では即戦力を採用しようとしているからです。
つまり応募者は志望度が高いかどうかの他に、実績や能力も見ます。
転職理由や志望動機は人事部向け
転職理由や志望動機は人事部が合否の判断に使います。
内定を出したら来てくれるか、転職せずに長期的に働いてくれるかを見るからです。
一貫性と説得力があれば合格できます。
しかし私のように面接が下手で本心で話さないとすぐに嘘だとバレるような人は、自分で納得できるまで考える必要があります。
自分で納得できれば面接の時にもスムーズに伝えることができ、人事部の人も合格を出してくれます。
実績と能力は配属部署向け
合格には実績と能力が必要です。
中途採用は即戦略を採用するための採用だからです。
第二新卒は別ですが、30歳近い転職では実績がないと転職は厳しくなります。
配属部署も忙しかったり、伸びている産業で人手不足だから中途で採用するパターンが多いです。
その時1から仕事を教えている暇なんてありません。
中途採用には即戦力を採用するので、内定をもらうには実績と能力が必要です。
まとめ
まとめ
①退職理由を年収などで場合分けして書き出してみる。
②不満を解決できるできないで分類する。
③退職理由→転職理由→志望動機に一貫性を持たせた文章にする。
ぜひ転職理由を考える時は、志望動機まで考慮して考えてください。